クレストール錠(ロスバスタチン)の副作用と豆知識【コレステロール】

今日はクレストール錠という薬をご紹介しますね。                                                           LDLコレステロールを下げる薬としてよく使われている優秀な薬の1つが

「クレストール錠(ロスバスタチン)」

高脂血症(脂質異常症)と診断された方でこの薬を飲んでいる人は多いです!
そもそもLDLコレステロールとはなんぞや?ですよね。

ちなみに、H29年にジェネリック医薬品が発売されました!!

目次

コレステロール薬

LDLは肝臓で作られたコレステロールを体内の末梢まで運ぶ働きがあり、これが過剰になると動脈硬化などの原因となります。
「悪玉コレステロール」と呼ばれることが多いですね。 

そんな「悪玉コレステロール」を下げる薬であるクレストール錠の2015年度医療用医薬品国内売上高ランキングは、
なんと!24位に入っています!!
それだけこのお薬を必要としている方がいらっしゃるということですね。

コレステロールを減らすことは大事なことです。
薬だけでなく、食事にも気を付けましょう。 

コレステロールの種類

コレステロールには悪玉善玉があるのはご存知ですか?
悪玉はLDLコレステロール、善玉はHDLコレステロールと言います。
ちなみに中性脂肪はTG(トリグリセリド)と言います。 

現時点では、
LDLコレステロールは140以上で高く
HDLコレステロールは40未満で低い状態です。
中性脂肪は150以上で高いと判断されます。 

つまり、悪玉が高く、かつ、善玉が低いとあまりよろしくない状態です。 

コレステロールの比率が大事

また、悪玉と善玉の比率が大事とも言われていますね。
LH比と言われますが、この数値から動脈硬化の状態、血管内の状態を把握します。 

LH比=悪玉(LDL)÷善玉(HDL)が2よりも高いとあまりよろしくないです。
注:他の病気をお持ちの方は、1.5以下を基準にする場合があります 

簡単に言えば、善玉よりも悪玉が2倍以上あったら動脈硬化の心配をしましょうということです! 

悪玉コレステロールが増えると、血管内にこびりついて、どんどん固まっていきます。
つまり、動脈硬化、血管が硬くなることです。
すると、その硬くなった血管が破裂したりして、血管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞にも発展してしまうのです。 

重大な副作用のまとめ

重大な副作用とは、命の危険があるもの副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。

※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください

1.横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう) 頻度0.1%未満

何かすごい怖い名前ですよね。
コレステロールの薬を初めて飲むとき、薬局で必ずこの副作用の説明をされます。
皆さんはその説明を覚えていますか?(たぶん覚えていないですよね笑) 

その名前の通り、筋肉が壊れて、溶けてしまうのです!! 

症状としては、運動もしてないのに手足の筋肉が痛む、手足がしびれる

足に力がはいらない全身がだるい尿の色が赤色になる等があります!
その場合には中止し、適切な処置を行うこととされています 

これ、筋肉が壊れるだけでなく最悪の場合、他の臓器にダメージを与えて、生命を脅かしたり、重い障害を残すこともあるのです!
怖い副作用です!
違和感があればすぐに受診して、血液検査をしましょう! 

2.肝機能障害(かんきのうしょうがい) 頻度0.1%未満

これは簡単に言うと、肝臓の機能が低下することを言います。
肝炎、黄疸なんかもこの中に含まれますね! 
お酒をよく飲む人は、休肝日(きゅうかんび)を作ろうなど言われますよね。
シジミの味噌汁が肝臓に良いとか笑 

そう!肝臓は、生きていくのに必要な色々な働きをするとーーっても大切な臓器なのです。
飲んだ薬は肝臓で分解されたり、体内の解毒作用を担う臓器です!
肝臓が動かなくなると、飲んだ薬が分解されず、副作用がどんどん出てきてしまったりなんてことも… 

症状としては、体のだるさ食欲がない発熱黄疸(目の白い部分が黄色になる等)発疹吐き気・おう吐かゆみ等が現れます! 

肝臓が悪い人は肌の色が悪い・黒っぽいなどと聞いたこともあると思います!
肝臓が動かないと生きていけません!
こんなに大事な大事な肝臓を傷つけるなんて怖い副作用ですよね! 
その場合には中止し、適切な処置を行うこととされていますので注意を! 

3.間質性肺炎(かんしつせいはいえん) 頻度0.1%未満

「ただの肺炎と何が違うの?せきが出るの?」と思う人も多いですよね!
確かに普通の肺炎も怖いのですが… 

まず、肺は直径が約0.1~0.2mmくらいの肺胞(はいほう)と呼ばれる小さな袋が集まって出来ています!
例えるとブドウの房みたいな感じですね!

間質性肺炎(かんしつせいはいえん)は、この肺胞(ブドウの実)の壁や周辺に炎症が起こり硬くなるイメージです!
そうすると、うまく酸素が取り込めず、血液中の酸素が減ってしまい息が苦しくなります。

さらに怖いのが、進行すると肺線維症(はいせんいしょう)と言って肺がカッチカチに硬くなってしまうことも…
症状がひどいと、酸素ボンベ常に付けながらの生活をすることもあります
ボンベも数キロの重さはありますし、息をするのも苦しいし・・・ 
最悪の場合、人工呼吸器に繋がれることも… 

症状としては、階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しく

なる乾いたせきが出る発熱等が現れます!
そのような症状が出たらすぐに検査を!

その他の副作用のまとめ

『2%~5%未満』
CK(CPK)上昇、肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇)

 『0.1%~2%未満』
そう痒症、発疹、蕁麻疹、腹痛、便秘、嘔気、下痢、無力症、筋肉痛、関節痛、頭痛、浮動性めまい、蛋白尿注、腎機能異常(BUN上昇、血清クレアチニン上昇)

『0.1%未満』
免疫性壊死性ミオパチー、横紋筋融解症、ミオパチー、肝炎、肝機能障害、黄疸、血小板減少、過敏症状、間質性肺炎、末梢神経障害、膵炎、口内炎、筋痙攣、健忘、睡眠障害(不眠、悪夢等)、抑うつ、HbA1c上昇、血糖値上昇、 

『頻度不明』
多形紅斑、女性化乳房

多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。

薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!

この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!

参考
PMDAホームページ
添付文書

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この記事を書いた人

複数の薬剤師で運営しております。
調剤薬局で働いている現役薬剤師です。
勉強、メモ用のブログに変更しました。
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