メイアクト(セフジトレンピボキシル)服薬指導まとめ【抗生物質】

私の勉強用の記事です。
薬局薬剤師として知っておくべき、用法用量、作用機序、監査や服薬指導のポイントをまとめています。
他にもポイントありましたら私の勉強の為にも是非コメントください。

目次

用法用量

【メイアクトMS錠100mg】
成人にはセフジトレンピボキシルとして1回100mgを1日3回食後に経口投与する。年齢及び症状に応じて適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる場合は、1回200mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。

【メイアクトMS小児用細粒10%】
<肺炎、中耳炎、副鼻腔炎の場合>
小児にはセフジトレンピボキシルとして 1 回3 mg(力価)/kgを 1 日 3 回食後に経口投与する。なお、必要に応じて 1 回 6 mg(力価)/kgまで投与できるが、成人での上限用量の 1 回200mg(力価)1 日3 回( 1 日600mg(力価))を超えないこととする。
<上記以外の疾患の場合>
小児にはセフジトレン ピボキシルとして 1 回3 mg(力価)/kgを 1 日 3 回食後に経口投与する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、成人での上限用量の 1 回200mg(力価)1 日 3 回( 1 日600mg(力価))を超えないこととする。

<成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)>
成人にはセフジトレン ピボキシルとして 1 回100mg(力価)を 1 日 3 回食後に経口投与する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる場合は、 1 回200mg(力価)を 1日 3 回食後に経口投与する。

作用機序

細菌細胞壁の合成阻害。細菌のペニシリン結合蛋白(PBP)への親和性が高く、殺菌的に作用する。

セフェム系はTAM(time above MIC)を長時間保つことが大事
セフェム系抗菌薬は、24時間の中でTAMの割合(%TAM)が40%以上で増殖抑制作用、70%以上で最大殺菌作用を示すことが示唆されており、1回の投与量を増やして最高血中濃度を高めるよりも、投与間隔を短く分割投与する方が有効である。

ポイント

★は必須、△は頭の片隅には入れておきたい

★第3世代セフェム系
→第3世代セフェム系抗菌薬はバイオアベイラビリティが低く「だいたいウンコ」と言われることもあり。様々な議論あり。

★基礎的医薬品の為、後発品の扱いは無くなった。

★細粒はバナナ風味(先発品とAGの「OK」)

飲みやすくなるもの
牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、お茶20cc程度(麦茶、ウーロン茶、緑茶、紅茶など)、ジュース20cc程度

食後指定の記載のある抗生剤
→小児(特に乳幼児)においてピボキシル基を有する抗生物 質(小児用製剤)の投与により、低カルニチン血症に伴う 低血糖があらわれることがある。血清カルニチンが低下す る先天性代謝異常であることが判明した場合には投与しないこと。
本剤を含むピボキシル基を有する抗生物質(セフジトレンピボキシル、セフカペンピボキシル塩酸塩水和物、セフテラムピボキシル、テビペネムピボキシル)の投与により、ピバリン酸(ピボキシル基を有する抗生物質の代謝物)の代謝・ 排泄に伴う血清カルニチン低下が報告されている。また、小児(特に乳幼児)においては、ピボキシル基を有する抗生物質(小児用製剤)の投与により、低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがあるので、ピボキシル基を有する抗生物質の投与に際してはカルニチンの低下に注意すること。

カルニチンは、脂質の代謝に関与しているビタミン様の物質です。
カルニチンは肉、魚、乳製品の食事から75%、体内での合成から25%を得られます。
生後1カ月以内の赤ちゃんではカルニチンの体内での合成が未熟なため、血中カルニチンが低い傾向にあります。
ただ、生後1.5カ月になると成人同様レベルまで到達します。

野菜ばかり食べる人は肉、魚の摂取が少ないため、血中カルニチンが低い傾向を示すこともあります。
カルニチンが少ないと、脂肪酸をエネルギーとして利用できないため、代わりに体内のブドウ糖が消費され低血糖になってしまうのです。
また子どもの場合、風邪など体調がすぐれないとき、食事を中々とれないこともあると思います。食事を摂れないことでエネルギーが減少し、低血糖を起こすこともあるので注意しましょう。
※子どもによっては、保育園、幼稚園、学校などで昼食後が飲めずに、朝食後・帰ってきてから・寝る前などで指導することもあるかと思います。処方医の考え方もまちまちですので、医師とのすり合わせや、それができない場合は食事が摂れているか服用前の軽食なども考慮して指導しましょう。

★風邪のほとんどがウイルス性によるもの。(アデノウイルス、エコーウイルス、コクサッキーウイルス、EBウイルス、パラインフルエンザウイルス、コロナウイルスetc)
『抗微生物薬適正使用の手引き』が厚生労働省より発行されているので参考にしてください。

△テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈すことがあるので注意すること。

△直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

最後に

薬剤師の主な仕事の一つとして、医師の処方意図を的確に捉えて患者さんに正しく服用してもらうことがあると思います。医師からも患者さんからも他職種からも信頼されるように日々努力していきましょう。
※当記事はあくまでも個人的な勉強用の記事ですので、この記事を参考にしたことによる責任は一切負いません。正確な情報は必ず最新の添付文書、インタビューフォーム、製薬会社ホームページや直接電話、PMDAホームページ等で確認してください。

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この記事を書いた人

複数の薬剤師で運営しております。
調剤薬局で働いている現役薬剤師です。
勉強、メモ用のブログに変更しました。
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