骨粗しょう症やビタミンD不足によく使われている優秀な薬の1つが
「アルファロール(アルファカルシドール)」
他のジェネリック(後発品):トヨファロール、ワークミン、アルシオドール、アルカ2017/05/07/190400ドールなどもあります。
この薬は古めのお薬ですが、今もよく使われています。
骨粗しょう症は聞いたことがある方も多いですが、ビタミンD不足と言ってもどんな病気があるのか分かりにくいですよね。
それでは解説していきます。
アルファロールとは
この薬はビタミンD製剤です。
ビタミンDは腸管からカルシウムの吸収を良くする薬です。
先ほども言いましたが、骨粗しょう症によく使うお薬です。
他にも、血中のカルシウムが低い方、骨痛、骨病変がある方、テタニー(手足のしびれ)、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミンD抵抗性クル病・骨軟化症などにも用いられます。
カルシウムの減少
骨粗しょう症について主に解説していきます。
骨粗しょう症については、『エディロール』というお薬の記事で触れていますので、ご参考に。
ここでは、骨のカルシウムの量が減っていまう理由を簡単に説明します。
骨は年齢と共に弱く、もろくなっていきます。
これは皆さんイメージ通りですよね。
20~30歳代が最も丈夫と言われます。
年齢と共に骨のカルシウムが減るのは、まず、骨を作る働きが弱くなることがあげられます。
他にも、運動不足により骨への刺激が弱くなったり、カルシウムの吸収が悪くなったりすることで、骨が弱くなっていきます。
骨が弱くなると
骨が骨粗しょう症でスポンジのようにスカスカになってしまうと、ちょっとしたことですぐに骨折してしまいます。
大腿骨という太ももの付け根の骨が骨折してしまうと、寝たきりになってしまうこともあります。
骨が折れれば、痛みもありますし、寝たきりになれば生活が不自由になってしまいます。
さらに、寝たきりになると、寿命が短くなるということも言われていますので、恐ろしいですね。
それを防ぐためにも、適切な治療が必要になります。
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
1.急性腎不全(きゅうせいじんふぜん) 頻度不明
簡単に言うと、腎臓の機能が低下することをいいます。
「腎臓の機能が低下するとどうなるの?」と思いますよね!
腎臓の大きな役割は、いらなくなった老廃物やナトリウム、塩素、カリウムなどの体内で使われる成分のいらない分を尿として排泄することです
急性腎不全が重症化すると、人工透析になることもあります
症状としては、尿量が少なくなる、発疹、むくみ、体がだるい等が現れます!
その場合には直ちに中止し、適切な処置を行うこととされていますので注意を
2.肝機能障害(かんきのうしょうがい) 頻度不明
このお薬では、重大な副作用が上の急性腎不全とこの肝機能障害しかありません。
そのため、とりあえずこれを書いておきます。
これは簡単に言うと、肝臓の機能が低下することを言います。
肝炎、黄疸なんかもこの中に含まれますね!
お酒をよく飲む人は、休肝日(きゅうかんび)を作ろうなど言われますよね。
シジミの味噌汁が肝臓に良いとか笑
そう!肝臓は、生きていくのに必要な色々な働きをするとーーっても大切な臓器なのです。
飲んだ薬は肝臓で分解されたり、体内の解毒作用を担う臓器です!
肝臓が動かなくなると、飲んだ薬が分解されず、副作用がどんどん出てきてしまったりなんてことも…
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、黄疸(目の白い部分が黄色になる等)、発疹、吐き気・おう吐、かゆみ等が現れます!
肝臓が悪い人は肌の色が悪い・黒っぽいなどと聞いたこともあると思います。
肝臓が動かないと生きていけません!
こんなに大事な大事な肝臓を傷つけるなんて怖い副作用ですよね。
その場合には中止し、適切な処置を行うこととされていますので注意を
3.高カルシウム血症(重要な注意)
副作用にではなく、重要な基本的注意という項目に記載があるものです。
カルシウムの吸収を良くするため、血液中のカルシウム値が増えてしまうことです。
少ないのもダメですが、多すぎるのも問題です。
症状としては、倦怠感(だるさ)、いらいら感、嘔気(吐き気)、口渇感(口の中がかわく)、食欲減退、意識レベルの低下等が現れます。
血液中のカルシウム値が正常値を超えないように、投与量を調整することとされています。
もし、高カルシウム血症を起こしたら、直ちに休薬することとなっていますので、定期的な血液検査を行いましょう。
その他の副作用のまとめ
『0.1%~5%未満』
食欲不振、悪心・ 嘔気、下痢、便秘、胃痛、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、BUN、クレアチニンの上昇(腎機能の低下)、掻痒感、結膜充血
『0.1%未満』
嘔吐、腹部膨満感、胃部不快感、消化不良、口内異和感、口渇等、頭痛・頭重、不眠・いらいら 感、脱力・怠感、めまい、しびれ感、眠気、記憶力・記銘力の減退、耳鳴り、老人性難聴、背部痛、肩こり、下肢のつっぱり感、胸痛、軽度の血圧上昇、動悸、LDH、γ‐GTPの上昇、腎結石、発赤、熱感、関節周囲の石灰化(化骨形成)、嗄声、浮腫
『頻度不明』
急性腎不全、肝機能障害、黄疸
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
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