骨粗しょう症によく使われている優秀な薬の1つ
ボノテオ(ミノドロン酸)
先発品:ボノテオ
ジェネリック名(一般名):ミノドロン酸水和物
骨粗しょう症は骨がもろく、スカスカになってしまう病気です。
この薬は飲み方が特殊なお薬なので注意しましょう。
記事中にもその注意点を書いていきます。
実はこれ、リカルボン(ミノドロン酸)というお薬と同じ成分なのです。
同じ成分で2つも薬があるなんて変ですよね・・・
そのへんは製薬会社の利益のために色々とあるのでしょう。
この薬も毎日飲む1mgと4週間に1回飲めば良い50mgの2種類があります。
豆知識
ボノテオの種類
この薬には、1㎎と50mgという2種類があります。
2つで量が50倍も違うのは驚きですよね。
その理由として、
・1㎎は1日1回毎日飲む
・50㎎は4週間ごとに1回飲む
という違いがあります。
私としては4週間に1回飲むのが楽で良いと思いますが、それは人それぞれですね。
ボノテオの特殊な飲み方
これは『リカルボン(ミノドロン酸)』と同じなので、過去の記事もご参考にお願いします。
このお薬は、起床後にすぐ飲むお薬なのです。
それだけではなく、水で飲んだ後、30分は横になってはいけません。
さらに、30分は水以外の飲食(薬含む)はしてはいけません!
横になると、食道に薬がくっつきやすく、そのところで副作用が出やすくなります。
また、飲食してしまうと、薬の効果がほとんどなくなってしまうのです。
注意点ですが、水と言っても硬水などのミネラルウォーターもダメですよ。
もし、薬を飲む前に飲食してしまったら・・・
その時は薬は次の日に服用してください。
1mgで毎日服用の方は、その日を飛ばして、次の日に1錠だけ飲んでください。
50mgで4週間に1回の方は次の日に1錠飲んでください。次に飲むときは、いつも通りの日付や曜日に戻して飲んで構いません。次の時に1日ずらす必要はありません。
骨粗しょう症になると
骨粗しょう症については、『エディロール(エルデカルシトール)』や『アルファロール(アルファカルシドール)』、『リカルボン(ミノドロン酸)』もご参考ください。
骨粗しょう症になると生活上で様々な弊害が現れます。
初めのころでは、背骨が弱くなり、潰れてしまい痛みがでたり、見た目にも身長が低くなったり、腰が丸くなったりします。
さらに症状が進めば、手足の骨折も起こりやすくなり、生活に大きな影響を与えます。
何よりも、転倒に注意しなくてはなりません。
転んで骨折をすることにより、高齢者であれば要介護という介護がないと生活が難しくなることがあります。
要介護になる大きな原因の一つです。
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
上部消化管障害
上部消化管障害(じょうぶしょうかかんしょうがい)と読みます。
頻度は
【1mg錠】十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)が0.3%、胃潰瘍(いかいよう)が0.1%等となっています。
【50mg錠】十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)が0.4%、胃潰瘍(いかいよう)が頻度不明等となっています。
消化管の粘膜に対して、刺激作用を示すのでこれらの症状が現れることがあります。
他にも飲み込みが悪いと食道の炎症も起こすことがあります。
症状としては、胃痛、腹痛、胸やけ、食道痛などが現れます。
これらの症状が続くようであれば、病院を受診してください。
顎骨壊死・顎骨骨髄炎
頻度不明
顎骨壊死・顎骨骨髄炎(がっこつえし・がっこつこつずいえん)と読みます。
顎骨壊死というのは、あごの骨に炎症が起こったり、一部が壊死した状態になることです。
症状としては、口の中の痛み、歯ぐきに白色の硬いものが出てきた、あごの腫れ、くちびるのしびれ、歯がぐらついてきて抜けたなどが現れます。
症状が起こりやすくなる原因の一部として、局所(あご付近)への放射線治療、抜歯などの歯科処置、口腔内の不衛生などの条件が重なると増える傾向があるようです。
口の中やその周りに違和感や異常が出たら歯科医に相談してください。
外耳道骨壊死
頻度不明
外耳道骨壊死(がいじどうこつえし)と読みます。
症状としては、耳の周りの骨に炎症がおこり一部が壊死してしまうことです。
これは耳の感染や外傷によって発現した症例も認められています。
その為、外耳炎、耳ろう、耳痛等の症状が続く場合には、かかりつけ医もしくは耳鼻咽喉科を受診してください。
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折
頻度不明
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(だいたいこつてんしか および きんいだいたいこつかんぶ の ひていけいこっせつ)と読みます。
症状は簡単に言うと、太ももの付け根あたりの骨の骨折です。
この部位は歩いたり、立ったり、体を支えるのに重要な骨です。
この部分を骨折してしまうと、寝たきりになってしまうので、注意が必要です。
長期で使用している方に見られることが多いと言われています。
太ももやそけい部などに違和感や痛みなどが現れたら医師に相談してください。
肝機能障害、黄疸
頻度不明
肝機能障害(かんきのうしょうがい)、黄疸(おうだん)と読みます。
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等を伴うこともあります。
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、発疹、吐き気・おう吐などです。
黄疸の症状は、目の白い部分が黄色になるなどが現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』
低カルシウム血症
頻度不明
低カルシウム血症(ていかるしうむけっしょう)と読みます。
これは血液中のカルシウムが少なくなってしまうことです。
症状としては、痙攣(けいれん)、テタニー(ふるえ)、しびれ等が現れることがあります。
血液検査をしなければ分かりませんが、いつもと違う感覚の異常を感じたら病院を受診しましょう。
その他の副作用のまとめ
※重複あり(1㎎と50㎎で異なるため)
『1%~5%未満』
胃・腹部不快感、腹痛、胃炎、血中カルシウム減少、アルカリホスファターゼ減少
『1%未満』
上部消化管障害、発疹、そう痒、アレルギー性皮膚炎、逆流性食道炎、悪心、嘔吐、下痢、便秘、腹部膨満、消化不良、食欲不振、口内炎、口唇炎、白血球減少、赤血球減少、血小板減少、単球増加、AST(GOT)上昇、 ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、 ビリルビン上昇、 アルカリホスファターゼ上昇、LDH上昇、BUN上昇、尿酸上昇、クレアチニン上昇、アルカリホスファターゼ減少、CK(CPK)上昇、しびれ、坐骨神経痛、めまい、胸痛、コレステロール増加、脱毛、膀胱炎、副鼻腔炎、倦怠感、血圧上昇、血中リン上昇、血中リン減少
『頻度不明』
口渇、歯肉痛、口の錯感覚、筋・骨格痛(関節痛、背部痛、筋肉痛、四肢痛、疼痛、骨痛等)、頭痛、顔面浮腫、発熱、発疹、そう痒、アレルギー性皮膚炎、嘔吐、下痢、便秘、腹部膨満、消化不良、食欲不振、口内炎、口唇炎、口渇、歯肉痛、口の錯感覚、白血球減少、赤血球減少、血小板減少、単球増加、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇、アルカリホスファターゼ上昇、LDH上昇、BUN上昇、尿酸上昇、クレアチニン上昇、血中カルシウム減少、CK (CPK)上昇、筋・骨格痛(関節痛、背部痛、筋肉痛、四肢痛、疼痛、骨痛等)、しびれ、坐骨神経痛、めまい、頭痛、胸痛、コレステロール増加、脱毛、膀胱炎、副鼻腔炎、倦怠感、血圧上昇、血中リン上昇、血中リン減少、顔面浮腫、発熱
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
コメント