ムコダイン(カルボシステイン)の副作用と豆知識【痰切り・副鼻腔炎・中耳炎】

風邪の時、痰を出しやすくするためによく使われている優秀な薬の1つ

「ムコダイン(カルボシステイン)」

ムコダイン(カルボシステイン)には錠剤ドライシロップシロップの剤形があります。
風邪を引いたときは本当によく出されていますね!
小児科でもたくさんでます。
いわゆる去痰薬(去痰薬)と言われます!

目次

ムコダイン(カルボシステイン)の作用

痰を出しやすくする薬も多々ありますが、それぞれ若干ですが違いがあります。
今回のムコダインのメイン作用としては、
粘液構成成分調整作用(ねんえきこうせいいせいぶんちょうせいさよう)
なんか長ったらしいですね笑

簡単に言うと、痰のネバネバ具合を調節して痰を出しやすくしますよ!ということです。
他にも杯細胞過形成抑制作用(さかずきさいぼうかけいせいよくせいさよう)、気道炎症抑制作用、粘膜正常化作用などありますが、このへんは長くなるので省きましょう笑 

痰というと、道端で豪快にカーッペッと出すおじさんいますよね笑
道端でやるのも不快ですが、電車の中や密室だと不快感MAXですよね。
できるだけ、人気のないところやトイレなどでやってほしいものです笑 

子どもの場合は、気道がまだ狭いので、少しの痰や粘液で息苦しくなってしまい、咳が増えたりします。
そのため、風邪を引いて、痰が最初は出ていなくても、後々のことを考えて医師が痰切りの薬を処方することもあるので、疑問に思わないでください! 

重大な副作用のまとめ

重大な副作用とは、命の危険があるもの副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。

※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください

1.皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)

  Stevens-Johnson症候群(スティーブンス‐ジョンソンしょうこうぐん)

頻度不明

高熱(38℃以上)を伴って、発疹や発赤、やけどのような水ぶくれなどの激しい症状が、短期間に全身の皮ふ、口、目の粘膜にあらわれます。 

症状をまとめると、高熱(38以上)目の充血めやにまぶたの腫はれ目が開けづらいくちびるのただれ排尿・排便時の痛みのどの痛み皮ふの広い範囲が赤くなる等の症状が持続したり、急激に悪くなったりします!

服用後 2週間以内に発症することが多く、数日以内あるいは 1ヶ月以上経ってから起こることもあります。 

2.中毒性表皮壊死症(ちゅうどくせいひょうひえししょう)

  Lyell症候群(ライエルしょうこうぐん) 頻度不明

全身が広範囲に赤くなり、全身の10%以上にやけどのような水ぶくれ、皮ふのはがれ、ただれなどが認められ、
高熱(38℃以上)皮ふや口にできるぶつぶつ目が赤くなるなどの症状を伴う重症の皮膚障害です。 

症状は上記の皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)・Stevens-Johnson症候群(スティーブンス‐ジョンソンしょうこうぐん)とほぼ同じと思って構いません。

ただし、中毒性表皮壊死症(ちゅうどくせいひょうひえししょう)・Lyell症候群(ライエルしょうこうぐん)の方が重症であり、予後不良です。
これも服用後 2 週間以内に発症することが多く、数日以内あるいは 1ヶ月以上経ってから起こることもあります。 

3.肝機能障害(かんきのうしょうがい) 頻度不明

簡単に言うと、肝臓の機能が低下することを言います
肝炎、黄疸なんかもこの中に含まれますね!
お酒をよく飲む人は、休肝日(きゅうかんび)を作ろうなど言われますよね。
シジミの味噌汁が肝臓に良いとか笑 

そう!肝臓は、生きていくのに必要な色々な働きをするとーーっても大切な臓器なのです。
飲んだ薬は肝臓で分解されたり、体内の解毒作用を担う臓器です!
肝臓が動かなくなると、飲んだ薬が分解されず、副作用がどんどん出てきてしまったりなんてことも…

症状としては、体のだるさ食欲がない発熱黄疸(目の白い部分が黄色になる等)発疹吐き気・おう吐かゆみ等が現れます! 
肝臓が動かないと生きていけません!
こんなに大事な大事な肝臓を傷つけるなんて怖い副作用ですよね!
その場合には中止し、適切な処置を行うこととされていますので注意を!

その他の副作用のまとめ

『0.1%~5%未満』
食欲不振、下痢、腹痛、発疹 

『0.1%未満』
悪心、嘔吐、腹部膨満感、ロ渇等、湿疹、紅斑等、搔痒感、 

『頻度不明』
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮 壊死症(Lyell症候群)、肝機能障害、黄疸、ショック、アナフィラキシー様症状、浮腫、発熱、呼吸困難

多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。

薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!

この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!

参考
PMDAホームページ
添付文書

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この記事を書いた人

複数の薬剤師で運営しております。
調剤薬局で働いている現役薬剤師です。
勉強、メモ用のブログに変更しました。
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