レンドルミン(ブロチゾラム)の副作用と豆知識【睡眠薬】

不眠症によく使われている優秀な薬の1つ

レンドルミン(ブロチゾラム)

先発品名:レンドルミン
ジェネリック名(一般名):ブロチゾラム

睡眠薬、特に睡眠導入剤(寝付きをよくする)薬として汎用されています。
この薬には、普通錠OD錠(口の中に入れると水なしでも唾液ですぐに溶ける錠剤)があります。

睡眠に不満がある方の中では、夜中にトイレで起きてしまう方がかなり多くいます。
睡眠薬は寝る直前に飲むものなので、その時に水をたくさん飲んでしまうと、夜中のトイレの回数が増えてしまいます。
そのため、OD錠(D錠)水なしでも唾液で溶けてそのまま飲み込めるので、とても重宝されています。
水を使わなくても良いので、寝る前の余分な水分摂取を防ぐことで、夜間のトイレの回数を減らすことができることもあります。

睡眠薬というと、副作用が心配ですよね。
副作用の詳細は下部へ記載していますので、ご参考ください。

目次

豆知識

現在、睡眠薬には大きく分けて、6種類あります。
4種類は以前から使われているもので、超短時間型短時間型中間型長時間型です。
これはどの睡眠障害かによって使い分けるもので、薬の効果の持続時間を表しています。
残りの2種類は体内時計を調節するものと、覚醒物質(目を覚ます物質)を抑えるものです。

よく勘違いしている人がいるのですが、睡眠薬には厳密に強い、弱いというものはありません
長時間だから強い睡眠薬と考える方は多いですが、そういうことではありません。
あくまでも効く時間の長さだと思ってください。

ただ、先ほどの体内時計を調節する薬と、覚醒物質(目を覚ます物質)を抑える薬については自然な眠りを誘導するものなので、今までの睡眠薬を飲んでいた人が急にこちらに変更すると効き目が良くないという声は多く聞きます。
こちらの睡眠薬はすぐに効果が現れるというよりは、飲み続けることで効果が実感できるということが多いですね。

切り替え時は辛抱が必要であったり、今までの睡眠薬も一緒に使用し、徐々に減らしていく方法をとることもあります。
ただ、自然な眠りを誘導する薬なので、今までの睡眠薬と比べて依存性などの副作用は少ないので、向精神薬には指定されていないので、30日分以上の処方が可能です。
これらの薬は別の記事でご紹介しますので、お待ちください。

睡眠障害には大きく分けて4つありますが、詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。

不眠症の種類と原因・年齢の関係まとめ【睡眠障害】

睡眠薬を飲み続けるとボケるとか、認知症になるなどよく聞きませんか?
医師の方でも認知症になりやすいと言う方もいらっしゃいます。
ただ、最近の薬は昔と比べて改良されていますので、通常の量を守って飲んでいれば基本的には認知症になりやすくなることはないという見解が多くなっていますので、そこまで心配することはありません。
副作用の中に依存や幻覚などが含まれていますので、それらが認知症と思われていることもあるので、色々な噂がたってしまうのでしょう。

今回のレンドルミン(ブロチゾラム)は「短時間作用型」と言われていて、寝つきが悪い方によく使われる睡眠薬です。
従来からあるよく使われるお薬です。
睡眠薬では高齢者の方には量の制限があることが多いのですが、レンドルミン(ブロチゾラム)は高齢者以外の方と同じ量で設定されています。
医師もそのあたりの面から選択しやすいとも聞きます。
ただし、高齢者の方は副作用が現れやすい傾向があるので注意が必要です。

それでは副作用を見ていきましょう!

重大な副作用のまとめ

重大な副作用とは、命の危険があるもの副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。

※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください

肝機能障害・黄疸

頻度不明
肝機能障害(かんきのうしょうがい)、黄疸(おうだん)と読みます。
症状としては、体のだるさ食欲がない発熱発疹吐き気・おう吐などです。
黄疸の症状は、目の白い部分が黄色になるなどが現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』

一過性前向性健忘

頻度不明
一過性前向性健忘(いっかせいぜんこうせいけんぼう)と読みます。
読み方だけではよくわからないかと思いますが、症状としては、薬を飲んでから眠るまでの出来事を覚えていない途中で目覚めた時の出来事を覚えていないなどが現れます。
お酒を飲み過ぎて記憶がなくなるのと似ています。
そのため、薬を飲んでから仕事や作業はしないようにしてください。
日中などにもこのような症状が現れるときは、医師にご相談ください。

依存性

頻度不明
依存性(いぞんせい)(いそんせい)と読みます。
依存と言ったら、麻薬や覚せい剤などの薬物を思い浮かべるかと思います。
睡眠薬の場合は、薬がないと眠れなくなってしまう症状です。
離脱症状(りだつしょうじょう)という薬をやめた時にでる症状があります。
薬を急にやめた反動で、強い不眠状態になる強い不安感やイライラ感などの症状が現れます。
睡眠薬で普段眠れている方は、急な中止をせずに、医師と相談しながら減量や中断をしましょう。

その他の副作用のまとめ

『0.1%~5%未満』
残眠感・眠気、ふらつき、頭重感、めまい、頭痛、だるさ、倦怠感

『0.1%未満』
不穏、興奮、気分不快、立ちくらみ、いらいら感、AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇、γ-GTPの上昇、Al-Pの上昇、LDHの上昇、軽度の脈拍数増加、嘔気、悪心、口渇、食欲不振、発疹、下肢痙攣、発熱、貧血

『頻度不明』
せん妄、振戦、幻覚、悪夢、下痢、紅斑、尿失禁、味覚異常

多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。

薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!

この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!

参考
PMDAホームページ
添付文書

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この記事を書いた人

複数の薬剤師で運営しております。
調剤薬局で働いている現役薬剤師です。
勉強、メモ用のブログに変更しました。
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