デパス錠(エチゾラム)の副作用と豆知識【安定剤】

  睡眠薬や不安を抑える薬としてよく使われている優秀な薬の1つ

「デパス錠(エチゾラム)」

不眠症や不安がある方でこの薬を飲んでいる人は多いです!
睡眠薬は『向精神薬』という分類に属していることが多く、処方日数に制限があります! 

しかし!!このデパスは向精神薬に分類されず、日数制限もありませんでした!
そう、これまでは・・・
実はルールが変わるのです!
詳しくは下に書きます! 

目次

 デパスの日数制限

何日制限になったの?

さあ!先ほどのルール変更についてです!
実は2016年10月14日から
このデパスちゃんが向精神薬に属することになります・・・
たぶん一般の方は知らない人が多いと思います! 

医療関係者からしたらやっとか・・・との思いですが笑

問題は、日数制限が加わることです!
今までは、60日だろうが90日だろうが処方可能でした。
しかし今回から、30日までに制限されます!

まあ倍量処方という抜け道で、処方されると思いますが・・・
乱用を避けるために倍量処方については説明しません笑 

そもそも倍量処方は保険が通らないとされていますが、

審査側も難しいところがありそうなので。 

もう一つ!
実は海外から個人輸入という形で手に入れていたという人もいるようですが、
向精神薬に指定されたら日本での規制が強くなり難しくなるそうです!
個人輸入はやめましょう! 

 危険な副作用

1.依存性(いぞんせい)頻度不明

これが今回の向精神薬に指定された理由の一つと考えられます!
依存と言ったら、薬物を思い浮かべますよね!
最近では芸能人やスポーツ選手などが捕まっていますよね! 

それと似たような症状ですが、禁断症状がでるというよりも
薬がないと寝付けなくなってしまうことです! 

自分自身も、脳も、薬がないと不安になってしまう感じですね!
離脱症状は薬をやめる時にでる症状です!
特に、急激な減少ないし投与の中止により, 痙攣発作, せん妄, 振戦, 不眠, 不安, 幻覚, 妄想等の離脱症状があらわれることがあります! 

投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこととされています!
睡眠薬でも依存が出ることがあることを忘れずに!! 

2.呼吸抑制(こきゅうよくせい)頻度不明

言葉の通り、呼吸が抑制されて弱くなることです!
さらに、呼吸機能が高度に低下している場合、炭酸ガスナルコーシスという症状を起こすことがあります!

簡単に言うと、呼吸が弱くなり、血中の二酸化炭素の量が増えて、酸素が少なくなる状態です!
症状としては意識障害などの中枢神経症状が現れます。
ひどい場合、昏睡状態などの危険があるので恐ろしいです・・・

このような場合には気道を確保し, 換気をはかるなど適切な処置を行うこととされています!

3.悪性症候群(あくせいしょうこうぐん)頻度不明

名前からでは何が何だか分からないですよね!
「悪性」と付くと、ガンと思う方も多いかもしれませんが、ガンではありません!
ガンではありませんが、危険な副作用であることには変わりません! 

悪性症候群の多くは、急激に症状が変化します!
抗精神病薬の副作用として聞くことが多いですね! 
特に、急激な減量・中止により悪性症候群があらわれることがあります! 

悪性症候群は、放置すると腎臓に障害が残ったり、
最悪命の危険につながる可能性があります! 
症状としては、原因が分からない37.5℃以上の高熱、汗をかく、ボーっとする、手足がふるえる、身体のこわばり、話しづらい、よだれが出る、飲み込みにくい、脈が速くなる、呼吸の数が増える、血圧が上昇する等の症状が急に出てきます!

周りの人が気づいてあげることが必要な副作用です!
このような症状が出ていたら、受診して医師に相談しましょう!

その他の副作用のまとめ

『0.1%~5%未満』
眠気、ふらつき、めまい、歩行失調、頭痛・頭重、言語障害、口渇、悪心・嘔気、発疹、怠感、脱力感

 『0.1%未満』
不眠、酩酊感、興奮、焦燥、振戦、眼症状(霧視、調節障害)、呼吸困難感、動悸、立ちくらみ、食欲不振、胃・腹部不快感、嘔吐、腹痛、便秘、下痢、蕁麻疹、搔痒感、易疲労感、筋弛緩等の筋緊張低下症状、発汗、排尿障害、浮腫、鼻閉

 『頻度不明』
依存性、呼吸抑制, 炭酸ガスナルコーシス、悪性症候群、横紋筋融解症、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸、健忘、刺激興奮、錯乱、紅斑、乳汁分泌、女性化乳房、高プロラクチン血症、眼瞼痙攣

多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。

薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!

この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!

参考
PMDAホームページ
添付文書

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この記事を書いた人

複数の薬剤師で運営しております。
調剤薬局で働いている現役薬剤師です。
勉強、メモ用のブログに変更しました。
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