花粉症やじんましんによく使われている優秀な薬の1つ
ザイザル(レボセチリジン)
先発品名:ザイザル
ジェネリック名(一般名):レボセチリジン
抗アレルギー薬として、花粉症だけでなくアレルギー性鼻炎やじんましん、皮ふのかゆみなどにも使われています。
副作用は下部へ記載してあります。
錠剤とシロップのタイプがありますが、シロップは基本的に小児に対して使われます。
シロップは6か月以上から使用できます!
錠剤は7歳以上から保険適用になっています。
このお薬は、年齢で使い方や量が細かく分かれています。ここは参考程度に載せておきます。
シロップ
6 ヵ月以上1 歳未満:1 回2.5mL(1.25mg)を1 日1 回
1 歳以上7 歳未満:1 回2.5mL(1.25mg)を1 日2 回、朝食後と寝る前
7 歳以上15歳未満:1 回5 mL(2.5mg)を1 日2 回、朝食後と寝る前
15歳以上:1 回10mL(5 mg)を1 日1 回、寝る前、最大1 日20mL(10mg)まで可
錠剤
7歳以上15歳未満:1 回2.5mgを1 日2 回、朝食後と寝る前
15歳以上:1 回5 mgを1日1 回、寝る前、最大1 日10mgまで可
もうすぐ、ジェネリック医薬品が発売されます。
先発品と原料や製造工程も全て同じと言われている『オーソライズドジェネリック』も発売されます!
他にもOD錠という少量の水や唾液などで溶けやすくなっている錠剤や、2.5mg錠、粉薬も出てきますので、さらに使いやすくなります!
病院で処方箋を出してもらうときは、14日分などよりもできるだけ多く、30日分やそれ以上の日数でお願いしてみるのが良いと思います。
その方が何度も病院へ行かなくて済みますし、トータルで見ると安上がりに済みます。
出してくれるかどうかは医師の判断次第なので、まずは相談してみましょう。
豆知識
花粉症やかゆみでよく使われていますが、人によっては眠気がでます。
このお薬は、15歳以上の成人の方であれば、1日1回寝る前の使用が基本です。
そうなると、『眠気が出てもすぐに寝るんだから問題ないでしょ?』と思う人も多いかと思います!
その考えは一部は合っていますが、一部は誤解している部分があります。
ザイザル(レボセチリジン)は、薬を飲んだ後に血液の中の薬の量が多くなるのは約1時間後くらいなので、その前後が一番眠気の副作用が出やすいと考えられます。
ただ、血液の中の薬はすぐにゼロになるわけではなく、徐々になくなっていきます。成人は1日1回の薬なので、効果は1日中続きます。
身体の中に残っている間は、日中でも眠気が現れる可能性はあるので注意が必要になります。
そのため、自動車の運転等危険を伴う機械の操作はしないように注意があります!
普段から毎日運転をしていたり、仕事で運転や高所作業を含める危険な作業をしている方、受験期間の子ども等には、眠気の出にくいアレルギー薬をお勧めします。
運転などの注意がないアレルギー薬として、『アレグラ(フェキソフェナジン)』、『クラリチン(ロラタジン)』、『デザレックス(デスロラタジン)』、『ビラノア(ビラスチン)』があるので、医師にご相談ください!
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
ショック、アナフィラキシー
頻度不明
症状としては、呼吸困難(息苦しさ)、冷や汗、血圧の低下、意識の消失、胸の痛み、体が赤くなる(じんましん)などが現れます。
すぐに、受診か救急車を呼んでください!
詳しくはこちら『アナフィラキシー・ショックとは』
痙攣
頻度不明
痙攣(けいれん)と読みます。
けいれんは皆さんの想像される通りの部分もありますが、
症状として、手足のぴくつき、身体の一部または全身の筋肉が硬直したり、意識が遠のく、ガクガクとふるえるなどが現れます。
ひどいと、激しい筋肉のふるえと、一時的に呼吸が弱くなり、反応もなくなり、口から泡をふいたり、失禁したりなどの症状も出ることがあります。
このような症状が出たら救急車を呼ぶなどして、すぐに病院を受診してください。
肝機能障害・黄疸
肝機能障害(0.6%)、黄疸(頻度不明)
肝機能障害(かんきのうしょうがい)、黄疸(おうだん)と読みます。
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、発疹、吐き気・おう吐などです。
黄疸(おうだん)の症状は、目の白い部分が黄色になる等が現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』
血小板減少
頻度不明
血小板減少(けっしょうばんげんしょう)と読みます。
その名の通り、血液中の血小板が少なくなります。
症状としては、青あざができやすい、歯磨きの時に出血しやすい、生理出血が止まりにくくなって出血量が増える、鼻血などが現れます。
そのような症状がでた場合にはご相談ください!
その他の副作用のまとめ
『0.1%~5%未満』
眠気、倦怠感、口渇、嘔気、食欲不振、好酸球増多、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、総ビリルビン上昇
『0.1%未満』
頭痛、頭重感、ふらふら感、しびれ感、めまい、浮遊感、胃不快感、下痢、消化不良、 腹痛、腹部不快感、胃痛、口唇炎、便秘、口唇乾燥感、嘔吐、味覚異常、口内炎、動悸、血圧上昇、不整脈(房室ブロック)、期外収縮、頻脈、発作性上室性頻拍(心房細動)、好中球減少、リンパ球増多、白血球増多、白血球減少、単球増多、血小板増加、血小板減少、発疹、蕁麻疹、浮腫、かぶれ、そう痒感、血管浮腫、結膜充血、霧視、Al-P上昇、尿蛋白、BUN上昇、尿糖、ウロビリノーゲンの異常、頻尿、血尿、耳鳴、月経異常、胸痛、ほてり、息苦しさ
『頻度不明』
不眠、振戦、抑うつ、激越、 攻撃性、傾眠、疲労、無力症、睡眠障害、錯感覚、幻覚、自殺念慮、失神、健忘、不随意運動、意識消失、悪夢、腹部膨満感、食欲亢進、多形紅斑、薬疹、視覚障害、眼球回転発作、排尿困難、尿閉、遺尿、関節痛、手足のこわばり、嗅覚異常、鼻出血、脱毛、咳嗽、体重増加、筋肉痛、呼吸困難
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
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