糖尿病によく使われている優秀な薬の1つ
テネリア(テネリグリプチン)
先発品:テネリア
ジェネリック名(一般名):テネリグリプチン
この薬は20mg、40mgの2種類があります。
糖尿病になると様々なリスクがついてきます。
糖尿病以外の疾患にもなりやすくなったり、傷が治りにくくなったり、美味しいものがたくさん食べられなくなったり、金銭面でも負担が増えていきます。
豆知識
テネリアの特徴
この薬の最大の特徴は、腎機能が悪くなっても減量の必要がないことです。
多くの薬は、腎機能が低下すると、薬も減量しないと体の中に薬がたまってしまい、副作用が現れやすくなてしまいます。
ところが、テネリアは胆汁からの排泄がメインとなるので、減量の必要はないそうです。
糖尿病になりやすい人
糖尿病については、『アマリール(グリメピリド)』や『スーグラ(イプラグリフロジン)』、『セイブル(ミグリトール)』、『メトグルコ(メトホルミン)』もご参照ください。
今回は、どのような人が糖尿病になりやすいのかを書いていきます。
①食べ過ぎ
食べ物を食べると、血糖値が一気に上がります。
そうすると、膵臓が頑張って働き血糖値を下げますが、過食を続けていると膵臓が弱ってきてしまいます。
②肥満
食べすぎも原因ですが、肥満になることで、血糖値を下げるインスリンの作用を弱めてしまします。
③運動不足
これも肥満と似ていますが、脂肪がたまることによってインスリンの働きが弱くなります。
運動しないことで、エネルギーが使われなくなることも一つです。
④ストレス
ストレスを強く受けると、体が血糖値を上げるホルモンを出します。
適度なストレスは健康維持のために必要ですが、過度なストレスをため込むのは体調を崩します。
⑤遺伝
これはしょうがないものがありますね。
しかし、家族に糖尿病の方がいることが分かれば、自分も気を付けることができます。
⑥年齢
これもまたしょうがないものです。
加齢によりインスリンが出にくくなったり、エネルギーをあまり使わなくなったりするのが原因です。
これらのことがいくつも当てはまれば、糖尿病になるリスクが増大します。
①~④は自分の努力次第でどうにかなるものなので、気を付けましょう。
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
低血糖
頻度は1.1~8.9%
低血糖(ていけっとう)と読みます。
他の糖尿病薬と併用することで頻度は上がる傾向にあります。
糖尿病薬を飲むときにはとても重要な副作用なので覚えておいてください。
血糖値が、60‐70 mg/dL未満なると低血糖症状が現れやすくなります。
低血糖は、冷や汗、吐き気、強い空腹感、寒気、動悸、手足の震え、ふらつく、力のぬけた感じがする、頭が痛い、ぼんやりする、目の前が真っ暗になって倒れそうになるなどの症状が現れます。
最悪の場合、昏睡などもあります。
低血糖症状が現れたらすぐに糖分補給をしてください。(できればブドウ糖が良いですよ!)
自分ではどうしようもなくなったら、直ちに救急車を呼んでください!
腸閉塞
頻度は0.1%
腸閉塞(ちょうへいそく)と読みます。
食べ物や栄養素が通過し、吸収するのが小腸や大腸です。
その小腸・大腸が狭くなったり、塞がることで内容物が通れなくなってしまいます。
症状としては、便秘、お腹が張る、持続する腹痛、吐き気等が現れます。
このような症状が現れたら、主治医にご相談ください。
肝機能障害
頻度不明
肝機能障害(かんきのうしょうがい)と読みます。
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴うこともあります。
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、発疹、吐き気・おう吐などです。
黄疸の症状は、目の白い部分が黄色になるなどが現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』
間質性肺炎
頻度不明
間質性肺炎(かんしつせいはいえん)と読みます。
肺は直径が約0.1~0.2mmくらいの肺胞(はいほう)と呼ばれる小さな袋が集まってできています。
例えるとブドウの房みたいな感じですね。
間質性肺炎(かんしつせいはいえん)は、この肺胞(ブドウの実)の壁や周辺に炎症が起こり硬くなるイメージです。
そうすると、うまく酸素が取り込めず、血液中の酸素が減ってしまい息が苦しくなります。
症状がひどいと、酸素ボンベを常に付けながらの生活をすることもあります。
症状としては、階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、乾いたせきが出る、発熱等が現れます。
これらの症状が現れたら加齢だからとは思わずにご相談ください。
類天疱瘡
頻度不明
類天疱瘡(るいてんぽうそう)と読みます。
皮ふに起こる症状です。
症状としては、皮膚にかゆみを伴う水疱やびらん、湿疹のようなものが現れます。
症状が現れたら医師に相談してみてください。
急性膵炎
頻度不明
急性膵炎(きゅうせいすいえん)と読みます。
その名の通り膵臓(すいぞう)に炎症が起こることです。
症状としては、持続的な激しい腹痛、急に胃のあたりがひどく痛む、おう吐などの症状が現れます。
お腹の痛みはのけぞると強くなり、かがむと弱くなる傾向があります。
このような症状が現れたら病院を受診してください。
その他の副作用のまとめ
『0.1%~1%未満』
便秘、腹部膨満、腹部不快感、悪心、腹痛、鼓腸、口内炎、胃ポリープ、結腸ポリープ、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、下痢、食欲減退、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、蛋白尿、尿ケトン体陽性、尿潜血、湿疹、発疹、そう痒、アレルギー性皮膚炎、CK(CPK)上昇、血清カリウム上昇、倦怠感、アレルギー性鼻炎、血清尿酸上昇、
『0.1%未満』
Al-P上昇
『頻度不明』
浮動性めまい、末梢性浮腫
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
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