高血圧の方によく使われている優秀な薬の1つが
アダラート(ニフェジピン)
先発品:アダラート
ジェネリック名(一般名):ニフェジピン
この薬はカルシウム拮抗薬と呼ばれる薬で、簡単に血管を広げることで血圧を下げる作用があります。
グレープフルーツジュースにも注意が必要な薬でもあるので、そのことについても書いてありますので読んでみてください。
アダラートには3種類のお薬があります。
違いは効き目の長さが異なりますので飲んでいる方はご自身がどの薬を飲んでいるか理解しましょう。
それでは早速見ていきましょう。
豆知識
アダラートの種類
冒頭でもご紹介しましたが、アダラートは3種類あります。
アダラートカプセル:1日3回飲むものです。場合によっては頓服(血圧が高い時のみ)で使うこともあります。
アダラートL錠:1日2回飲むものです。大雑把に、12時間の効き目という感じです。
アダラートCR錠:基本的には1日1回飲むものです。場合によっては1日2回飲むこともあります。
このように、同じ成分でも飲む回数に違いがあります。
また、高血圧以外にも狭心症にも使われることがあります。
技術の進歩は本当にすごいですね。
アルファベットが名前につくだけで違いが出るので、この薬を飲んでいる方は後ろの文字まで覚えておくことをお勧めします。
グレープフルーツジュースには注意
高血圧の薬とグレープフルーツジュースはダメと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
これはカルシウム拮抗薬と呼ばれる高血圧の薬に多く当てはまります!
アダラートもグレープフルーツジュースにより効果が強くなりすぎて、副作用が出てしまうことがあります。
その為、同時に摂取することは避けたほうが良いです!
グレープフルーツジュース以外にも実や他の柑橘系の果物にもこの作用があることがあります。
ただ、その中でも特に影響が強いのがグレープフルーツなのです。
実は血圧の薬以外にも注意が必要な薬も多いのですが・・・
グレープフルーツジュースと高血圧薬の関係や他の柑橘系の果物についての記事もあるので、こちらを参考にしてください。
生活習慣の改善と高血圧
高血圧については、『ミカルディス(テルミサルタン)』や『ブロプレス(カンデサルタン)』、『アテレック(シルニジピン)』、『ディオバン(バルサルタン)』もご参照ください。
今回は、生活習慣を改善すれば本当に血圧は下がるのか解説していきます。
生活習慣の改善は大きく分けて4つに分けられます。
①減塩(1日6g未満目標)
②野菜、果物、低脂肪などの食事を中心に
③体重の減量
④運動(30分以上)
これらを心がけることで上の血圧も、下の血圧も下がることがデータで出ています。
一つ一つの実践でも少しは下がりますが、合わせて行うことで効果は抜群です!
軽度高血圧の方でも3割くらいの人は、生活習慣を改善し、長い間正常血圧が続けば、薬の中止をすることが可能になることがあります。
中等度高血圧の方でも、1割くらいの方で薬をやめることができるとも言われています。
簡単なことではありませんが、日々の努力次第で薬の減量や中止を目指せることも覚えておいてください。
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
紅皮症
頻度は0.1%未満
紅皮症(こうひしょう)と読みます。
別名で剝脱性皮膚炎(はくだつせいひふえん)とも言います。
これは体の皮ふの広範囲におきる症状です。
症状としては、赤くなって、皮ふがはがれて落ちてしまいます。
症状がひどい時は、皮ふのきれつや身体中の毛が抜けてしまいます。
もちろん髪の毛もです。
皮ふ炎が現れたら早めに医師に相談しましょう。
無顆粒球症
頻度は0.1%未満
無顆粒球症(むかりゅうきゅうしょう)と読みます。
白血球は聞いたことある方が多いと思いますが、体に入った細菌などをやっつける重要な働きをしています。
その白血球の中の好中球が著しく減ってしまい、細菌などに対する抵抗力が弱くなります。
症状としては、突然の高熱、寒気、のどの痛み等の風邪症状が現れます。
風邪をひきやすくなったり、体調の異常があれば受診してください。
血小板減少
頻度は0.1%未満
血小板減少(けっしょうばんげんしょう)と読みます。
その名の通り、血液中の血小板が少なくなります。
症状としては青あざができやすい、歯磨きの時に出血しやすい、生理出血が止まりにくくなって出血量が増える、鼻血などが現れます。
そのような症状がでた場合にはご相談ください。
ショック
頻度は0.1%未満
症状としては、呼吸困難(息苦しさ)、冷や汗、血圧の低下、意識の消失、胸の痛み、体が赤くなる(じんましん)などが現れます。
すぐに、受診か救急車を呼んでください!
詳しくはこちら『ショック、アナフィラキシーとは』
肝機能障害・黄疸
肝機能障害(かんきのうしょうがい)、黄疸(おうだん)と読みます。
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等(血液検査値の異常)を伴うことあります。
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、発疹、吐き気・おう吐などです。
黄疸の症状は、目の白い部分が黄色になるなどが現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』
意識障害
頻度は0.1%未満
意識障害(いしきしょうがい)と読みます。
症状としては、意識がなくなったり、混濁することがあります。
血圧低下に伴う一時的な症状です。
この副作用で怖いところは、普段の生活の中で意識が無くなることです。
例えば、車の運転中、危険な機械作業の途中などは特に危険です。
それ以外にも、突然の意識消失で、倒れて頭を打ってしまったりすることもあるので注意が必要です。
立ちくらみが多かったり、血圧が下がりすぎるなどの異常が認められた場合にはすぐに受診しましょう。
その他の副作用のまとめ
『0.1%~5%未満』
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、BUN上昇、顔面潮紅、熱感、のぼせ、潮紅、動悸、血圧低下、起立性低血圧,浮腫 (下肢、顔面等)、頭痛、めまい、倦怠感、悪心・嘔吐、便秘、発疹、瘙痒
『0.1%未満』
クレアチニン上昇、胸部痛、頻脈、頻尿、発汗、悪寒、眠気、不眠、脱力感、筋痙攣、四肢しびれ感、異常感覚、振戦、上腹部痛、下痢、腹部不快感、口渇、胸やけ、食欲不振、鼓腸、光線過敏症、紫斑、血管浮腫、歯肉肥厚、高血糖、血小板減少、貧血、白血球減少、呼吸困難、咳嗽、鼻出血、鼻閉、女性化乳房、視力異常 (霧視等)、眼痛、筋肉痛、関節痛、関節腫脹、勃起不全
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
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