糖尿病の方によく使われている優秀な薬の1つ
セイブル(ミグリトール)
先発品:セイブル
ジェネリック名(一般名):ミグリトール
この薬は食直前(食事の5分前以内)に飲む薬です。
25mg、50mg、75mgの3種類があります。
口の中ですぐに溶けるOD錠も発売されています。
豆知識
セイブルの特徴
この薬は、食直前(食事5分前以内)に飲むお薬です。
理由は、薬の作用が食事による血糖値の急激な増大を抑えて、なだらかに血糖値を上昇させる作用だからです。
食事をしていないときに飲んでも意味がないのです。
もし、飲み忘れに気づいたら、食事中であればすぐに飲んでください。
食事が終わっていたら飲まない方が良いことが多いですが、医師によってはそれでも飲むように指示がある場合があるので、医師の指示に従いましょう。
糖尿病の検査は?
糖尿病については、『アマリール(グリメピリド)』や『スーグラ(イプラグリフロジン)』、『テネリア(テネリグリプチン)』、『メトグルコ(メトホルミン)』もご参照ください。
今回は糖尿病の検査方法を説明します。
空腹時血糖値
これは、血液検査をする前10時間以上は何も食べずに空腹状態を作ります。
そして血液検査をします。一般的にこの方法が多いですね。
この空腹時血糖値が
126mg/dL以上が糖尿病です。
110mg/dL以下であれば正常です。
この二つの間が境界型です。
ブドウ糖負荷試験
これは上記の検査をした後に、75gのブドウ糖を摂取し、30分後・1時間後・2時間後と血糖値を測ります。
時間がかかるので、入院時などにやることが多いですね。
2時間後の数値が200mg/dL以上だと糖尿病です。
140mg/dL以下であれば正常です。
この二つの間が境界型です。
他にも、随時血糖値が200mg/dL以上やHbA1cが6.5以上の時は糖尿病と判断されます。
他にも検査はあるのですが、今回は主なものを取り上げました。
低血糖時の注意
この薬を飲んでいる人が、低血糖を起こしたときは普通の飴や砂糖では対処できません!
必ずブドウ糖を摂取する必要があります。
そのため、ブドウ糖を携帯するようにしましょう。
薬をもらっている薬局でお願いすれば無料でブドウ糖をもらえることが多いので、遠慮せずにお申し付けください。
重大な副作用のまとめ
重大な副作用とは、命の危険があるもの、副作用が出た際に身体に重大な影響があるもの等の副作用症状ですので、是非、目を通していただいて、頭の片隅に置いておいてください!
簡単な症状も記載しておきますので、参考にしてください。
※副作用は必ず起きるものではございません
※ご自身の判断で使用を中止せず、異常がある時は必ず医師・薬剤師にご相談ください
低血糖
頻度は他の糖尿病薬と一緒に使用することで0.1~5%未満、単独では頻度不明
低血糖(ていけっとう)と読みます。
糖尿病薬の中では比較的低血糖が出にくい薬ではありますが、他の糖尿病薬と一緒に使うことも多いので覚えておいてください。
血糖値が、60‐70 mg/dL未満なると低血糖症状が現れやすくなります。
低血糖は、冷や汗、吐き気、強い空腹感、寒気、動悸、手足の震え、ふらつく、力のぬけた感じがする、頭が痛い、ぼんやりする、目の前が真っ暗になって倒れそうになるなどの症状が現れます。
最悪の場合、昏睡などもあります。
低血糖症状が現れたらすぐにブドウ糖を補給をしてください。
自分ではどうしようもなくなったら、直ちに救急車を呼んでください!
先ほども記載しましたがこの薬を飲んでいる時に低血糖症状が現れた時は、アメやただの砂糖などを食べても対処できません。
必ずブドウ糖を摂取するようにしてください。
腸閉塞
頻度不明
腸閉塞(ちょうへいそく)と読みます。
食べ物や栄養素が通過し、吸収するのが小腸や大腸です。
その小腸・大腸が狭くなったり、塞がることで内容物が通れなくなってしまいます。
症状としては、便秘、お腹が張る、持続する腹痛、吐き気等が現れます。
このような症状が現れたら、主治医にご相談ください。
この腸閉塞との関連でよく起こる副作用もご紹介します。
腹部膨満(ふくぶぼうまん)、鼓腸(こちょう)、下痢の3種類です。
腹部膨満と鼓腸は似たようなものですが、お腹が張るということです。
薬の影響でお腹にガスが溜まりやすくなります。
そのため、放屁(ほうひ)も増えます。
この副作用はしょうがないものなので、慣れることが必要かもしれません。
あまりにもひどい時は医師と相談して薬の検討をしましょう。
肝機能障害・黄疸
頻度不明
肝機能障害(かんきのうしょうがい)、黄疸(おうだん)と読みます。
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴うこともあります。
症状としては、体のだるさ、食欲がない、発熱、発疹、吐き気・おう吐などです。
黄疸の症状は、目の白い部分が黄色になるなどが現れます。
血液検査をしなければ、体調不良との見分けが難しいので、異常があればご相談ください!
詳しくはこちら『肝機能障害、黄疸の症状とは』
その他の副作用のまとめ
『5%以上』
腹部膨満、鼓腸、下痢
『0.1~5%%未満』
便秘、腸雑音異常、腹痛、嘔気、嘔吐、食欲不振、口渇、消化不良、胃不快感、おくび、胃炎、排便障害、痔核、発疹、紅斑、蕁麻疹、瘙痒、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇、めまい、頭痛、白血球数減少、血中アミラーゼ増加、血中カリウム増加、血中尿酸増加、頻尿、咳嗽
『頻度不明』
口内炎、味覚異常、腸管囊胞様気腫症、しびれ、眠気、倦怠感、浮腫
多くの方が使っている薬でも危険な副作用があります。
副作用が出た時は、対処スピードが重要です。
薬の副作用なのか、体調不良や病気によるものなど原因は多々あります。
実際には医師・薬剤師でも判断はかなり難しいものです。
少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医師には言いづらいこともあると思います。
その際は、お気軽にかかりつけの薬剤師に相談してくださいね!
この記事を読んでくださった皆さんは知識が増えただけでなく、自分自信を守る方法も増えましたね。
「副作用は常に隣り合わせ!」を忘れずに!!
参考
PMDAホームページ
添付文書
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